不死の秘密

宇宙

──あなたがたは、私たちの10倍も長生きするのですか?

「私たちの肉体は平均して、あなたがたの10倍ほど長生きします。聖書に出てくる最初の人間たちと同じで、750歳から1200歳の寿命があります。しかし本当の意味で人間と言えるもの、つまり私たちの精神は、不死であり得るのです。

 前に説明したように、身体のどんな細胞からでも、新しい生命物質によって、私たちは生命体の全体を再生できます。ですから、最大限の能力を発揮でき、頭脳の働きも知識もピークの時に、私たちは身体のほんの一部を外科的に採取してもらい、それを保存しておくのです。そして実際に死んだ時に、前に採取しておいた身体の一片から細胞を一つ取って、それまでと同じ肉体を完全に再生します。

 この肉体は、「生前と同じもの」です。つまり、科学知識も性格も生前と全く同じなのです。しかし、肉体は新しい要素で構成されていますので、あなたがたの歳に換算すると1000 年も生きられるのです。こうした操作を繰り返すことによって、生命は永遠に続きます。ただ、人口の増加を制限するために、天才たちだけが不死の権利を持つことになっています。

 私たちの惑星の人間は全員、ある年齢に達すると細胞を採取されます。彼らは、死後に復活する者に選ばれることを希望し、誰もが、その復活に値するような努力をしながら暮らしています。彼らが死ぬと、不死を裁定する総会が開かれます。これは「最後の審判」と言えるもので、その1年間に死んだ人々がもういちど、新たな生を享受する資格があるかどうかを判定します。三度の生存が、不死の資格の試験期間になっています。この三度目の生存の終わりに不死会議が開催され、不死会議の終身会員となる資格があるかどうかを、その人がどういう働きをしたかという観点から判定します。

 新たな生命を望んだ瞬間から、その人は子供を持つ権利を失います。もちろん恋愛まで禁止されるわけではありません。このことから、不死会議のメンバーになっている科学者たちが、なぜ他の惑星に生命を創造したいと望むのかがお分かりでしょう。彼らは他の世界で、自分の生殖本能を発揮しているのです」

──あなたがたは、何という名前なのですか?

「私たちは自分たちのことを、私たちの言語で人間と呼んでいます。でも、もし私たちに名前を付けたいのでしたら、エロヒムと呼んで下さい。天空より飛来した者たちなのですから」

──あなたがたの惑星では、どの様な言語を話しているのでしょうか?

「私たちの公式の言語は、古代ヘブライ語に非常によく似たものです」
 ──毎日、私たちはここで話をしてきましたが、あなたは、他の人間たちが、私たちの意表をついて現れるかもしれないとは、考えませんでしたか?
「地上からでも上空からでも、危険ゾーンに他の人間が接近すると、直ちにそれを私に知らせる自動装置があるのです」
 ──あなたがたの暮らしぶりと労働は、どの様なものですか?

「私たちは事実上、知的な労働しかしません。高度な科学水準のおかげで、すべてロボット任せにできるのです。私たちは欲する時にしか働きませんし、それも頭脳労働だけです。芸術家とスポーツ選手は、身体を使って働きますが、それは彼ら自身がそう選んだからです。原子力エネルギーは高度な発達を遂げていて、特に私たちが閉回路で原子を取り扱う方法を発見してからは、ほとんど無尽蔵に利用できるようになっています。それに太陽エネルギーや、他の無数のエネルギー源も利用しています。原子力を利用しているからといって、私たちの原子炉はウラニウムを使用しているわけではなく、もっと単純で危険の無い、他の多くの物質を使用しています」

 ──しかし、そんなに長く生きて、その上に労働もしないとなると、退屈はしないのでしょうか?

「いいえ、決して退屈することはありません。というのは、私たちは自分の好きなことは何でも行い、とりわけ恋愛を楽しんでいるからです。私たちの女性たちは大変美しく、恋愛を大いに堪能しているのです」

──結婚制度はあるのですか?

「ありません。女性も男性も自由です。ふたりで暮らしたいと思えばそうできますが、この関係は好きな時に解消できます。私たちはみな、お互い同士が愛し合っていますので、嫉妬することはありません。誰もがあらゆる物を持っていて、所有制度というものが無いからです。犯罪が無いので、刑務所や警察もありません。その代わり多数の医者がいて、定期的に往診をして精神状態の検査を行っています。そして、他人の自由や生命に危険を及ぼすような、精神の異常がほんの僅かでも見つかった人は、正しい道を歩めるように、すぐに適切な治療を受けます」

──あなたがたの惑星のごく普通の人たちが、どんな一日を過ごしているのかを教えて頂けませんか?

「朝、起きてから、まず水浴をします。至る所にプールがありますので。そして朝食を済ませると、自分のしたいことを行います。私たちの世界には貨幣が存在しませんので、〝労働する〟のは、自分がそれを望むからです。ですから皆、自分の適性に合った仕事をしますので、労働によって作り出されたものは、とても素晴らしいものばかりです。不死の人たちだけが決まった使命を持っています。例えば電子頭脳の監視とか、エネルギー・食糧・組織機構などの、重要な問題に携わっているコンピュータの監視をすることです。70億の人口のうち、他の人たちと全く別に暮らしている不死の人は700人しかいません。彼らは不死の特権を得ている代わりに、労働の義務がない他の人々のために、すべてのことを処理しなければならないのです。

 こうした700人の不死の人たちの他に、不死の資格の試験期間中の人たちが210人います。70億の人口のうち、子供は4000万人ぐらいしかいません。成年に達した子供たちは寿命を750歳以上に延ばす手術を受けます。この時から、彼らは子供を儲けることができます。つまり、私たちの惑星の最高齢の人たちは通常、50世代もの子孫に会えることになります。

 70億の人口のうち、非活動的状態にある人たちは、たった100万人程度しかいません。これらの人たちはほとんどの場合、精神に異常をきたしているため、私たちの医師による治療を6カ月程度受けることになります。大多数の人々は、芸術や織物や彫刻に打ち込んだり、音楽や著述を楽しんだり、映画を製作したり、スポーツをしたりしています。私たちの文明は、正にレジャー文明と言えるものです。

 平均的な大きさの都市は人口50万ほどですが、スペースは非常に狭いものです。実際、都市は高台にある一つの巨大な家のようなもので、その中で人々は眠り、愛し合い、自分の欲することをしているのです。こうした〝住宅都市〟は、横幅と高さがほぼ 1 キロメートルくらいあり、大量の人員を輸送するために、あらゆる方向に波動が飛び交っています。ベルトを身に着けてこの波動の流れに乗れば、好きな場所に短時間で行けるのです。

 都市は立方体の空間を占めています。これは、あなたがたの世界のように都市が田舎を侵食することがないようにするためです。あなたがたの都市で50万人もの人口を擁していれば、私たちの20倍もの面積が必要でしょう。このため、あなたがたの場合は田舎へ行くのに何時間もかかりますが、私たちは数十秒で済みます。一つの都市全体はひとりの建築家によって構成されていますが、これは、見た目を心地よくするためと、景観に溶け込ませるためです」

──でも、何もすることのない人たちは退屈しませんか?

「いいえ、彼らにはたくさんの活動分野を与えていますから。個人の本当の価値というものが認められているので、皆、自分の真価を示したいと思っています。それが芸術でも、科学でも、スポーツでも、不死の資格を持つ人になれるように抜きん出たいと思っているのです。あるいは単に社会から……そうですね、それに女性から賛美されたいと思っている人もいます。危険を好む人もいます。しかし、彼らから死の危険を奪うことは、生の喜びまで取り上げることになります。ですから、生命の危険を伴うようなスポーツが非常に流行っています。

 私たちは、どんなにひどい負傷をした人でも回復させることができます。しかし、危険なスポーツをする人は、もし活動中に死亡しても、蘇生の治療を受けないということに同意した文書を提出することができます。

 一種の原子力自動車によるレースもあります。あなたなら、きっと夢中になることでしょう。一種のボクシング・スタイルのもっと野蛮な競技とか、もっともっと野蛮なものもあります。全裸で行うラグビーの一種は、殴り合い、格闘など、あらゆる攻撃が認められています。あなたには、これらのことがとても野蛮に思えるでしょうが、すべて極端にまで行ったものは、衰亡しないようにバランスを取る必要があるということを忘れないで下さい。

 最高にまで洗練された文明はバランスを保つために、その正反対に当たる原始的なものを持たねばならないのです。私たちの惑星の人々が、その愛好するスポーツにアイドルを持てないとしたら、残るのは死の願望だけです。他人の生命を尊重せねばならないのはもちろんですが、それと同時に、限定された特殊な範囲内での死の願望や、死との戯れも尊重されてしかるべきです。

 毎年、すべての分野でコンクールが開催されますが、その中で世界のコンクールで最優秀と認められた人たちは、不死の資格者に推薦されます。これは、すべての人にとっての生きがいです。

 毎年、絵画・文学・生物学・医学など、人間の精神を表現するすべての専門分野について、各地域でコンクールが開かれます。後に、その地域の不死の資格者の投票も行われます。選ばれた〝優勝者たち〟は首都に集まり、不死審査員たちの投票によって〝勝者の中の勝者たち〟が選ばれます。そして、不死会議の総会に推薦されるわけです。こうして選ばれた人が、不死の人になるための候補者として、一定期間の試験を受けます。

 これが、すべての人の目標であり、理想です。娯楽は原始的な形態を取りながらも、これほど崇高な目標にまで高められているのです」

──そうすると、不死の人たちの生活は、他の人たちとは全く違っているのですか?

「確かにそうです。彼らは、彼らのために用意された都市に、他の人たちとは離れて暮らしていて、決定を下すために定期的に集まっています」

──最も年寄りの人は、何歳くらいでしょうか?

「最も年寄り、つまり不死会議の議長は 2 万5000歳ですが、あなたの目の前にいますよ。私は、これまでに25の身体で生きてきました。私は、この実験が行われた最初の人間です。ですから、不死会議の議長になっています。そして、地球での生命創造は、私自身が指揮したものです」

──それでは、あなたの知識は計り知れない程でしょう。

「ええ、かなりの知識を持っていますし、これ以上、あまり増やす余地はありません。この点で人間は、私たちを凌ぐ可能性を備えています。脳内の、情報や記憶を蓄える部分の容積、これが重要なのですから。もし正しい方法さえ理解すれば、人間は私たち以上の知識を蓄え、科学を私たちよりずっと発達させることができるでしょう。不死会議の中の反対派が恐れているのは、正にその点なのです。もし、何も邪魔するものがなければ、地球人は私たちよりも速く進歩を遂げることでしょう」

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GORO

プログラマー歴40年、63歳、上場会社で嘱託社員として働いています。直腸癌にて癌摘出手術を行い、人工肛門、ストマ生活、閉鎖、脱肛、便失禁となりました。

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